もっと知りたい郡山の農業
しめ縄生産・農業 柳沼アサさん
しめ縄を作るのは私の楽しみです。
しめ縄を作って50年になります
郡山市田村町の柳沼アサさんは、しめ縄作りを始めて50年になります。
嫁ぎ先の柳沼家は稲作農家で、しめ縄作りは冬に出来る仕事としてお義父さまがやっておられました。
「実家も農家なので、農業の仕事は苦にならないです。若い頃は何でもやったよ。牛で田んぼをうなったり、畑にこやしをかけたり。耕耘機にもばんばん乗りました。しめ縄作りは、じいちゃんに教わりました。冬場になると近所の友だち3人で作っていました。みんな面白い人ばかりで3羽ガラスなんて呼ばれて楽しかったね」
80歳を超えても病気ひとつせずに、つい最近まで薬を飲んだことがなかったといいます。
「それこそ野菜でいえば無農薬の身体だったんだよ。丈夫な身体を授けてくれた親に感謝しています」
うちはみんな笑ってばかり
仲の良い家族が支えです
しめ縄作りで大変なのはワラなどの材料を揃えることです。稲の青いうちに刈り取りをし、雨にあてないようにして乾燥させたり、松の葉も山に採りに行きます。
「松の葉は、青いのが欲しいので12月になってからギリギリ待って採ります。なかなか手頃なものがなくてあちこち探します」
アサさんのしめ縄作りを支えるのは仲の良い家族だといいます。
アサさんは主に玄関先などに掛ける七五三飾りを、ゴボウ締めと呼ばれる太くて長いものは力のいる仕事で息子さんが作ります。
「息子は勤めているので夜に作ります。しめ縄作りが好きで中学生の頃からやっていました」
ご主人も車を出すなどしてアサさんをしっかりサポートします。
「息子の嫁さんも外で働いていますが、みんな仲が良いですよ。うちはみんな笑ってばかり。いい家族です」
最盛期には、今日は何本できるかな~と作るのが楽しみだと言うアサさん。嬉しいのは作ったものがお金になり、少しでも孫たちに小遣いをやれることだと打ち明けてくれました。やさしいアサさんです。