もっと知りたい郡山の農業
アスパラガスハウス栽培 松浦国男さん
これからもこの地で農業を続けていく。
農業はオレの夢
郡山市田村町の松浦国男さんは、弟さんと奥さまの千恵子さんの3人でアスパラガスを作っています。
春になると地面から次々と生えてくるアスパラガス。根に細いイモのような貯蔵根がたくさんありそれに蓄えた栄養でひとつの株からいくつもの新芽が生まれ出てきます。
「アスパラガスを作って5年になります。その前は蚕やトマトなどいろいろやりました。うまくいったり失敗したりしてきましたが、どれも無駄にはなっていないですね」
松浦さんは、他の作物でうまくいっていたらアスパラガスの栽培は考えなかっただろうと言います。どの作物も土作りには力を注ぎ、その技術は今も役に立っています。
「農業は25歳の時から始めました。30年になるけれど農業はオレの夢です。作るものも常に変化していかなければならない。人が求めるもの、喜んでもらえるものを作って行きたいですね」
時折、少年のように顔をほころばせる松浦さんです。
朝採りアスパラガスを食べてほしい
「作物は素直です。朝、ハウスに行くとすくすくと育ってくれている。こんなに楽しい仕事はないね。アスパラガスはオレに似ていて許容範囲が広い。手入れも難しくなく大らかなんだよ」
震災、原発事故後は一時どうなるかと不安だったと言う松浦さん。幸い、放射線量は未検出です。
「自分はずっとここで作物を育ててきた。災い転じて福と成す、希望を持ってこの地で生きていきます」
疲労回復や美肌効果があるアスパラガス。千恵子さんのおすすめ料理は、薄切りのタマネギにゆでたアスパラガスをのせポン酢をかけて食べるさっぱりサラダです。
「朝採りのアスパラガスを直売所に並べて見渡すと愛おしい気持ちになります。自分の子どものように思えて」
と千恵子さん。採れたてのアスパラガスを食べてほしいと微笑みました。