100-FUKUSHIMA Vol.008
養蜂家 正直一男さん
ミツバチの生態はまだまだ未知の世界です
養蜂を始めて35年目になります
郡山市安積町で養蜂業を営む正直一男さんを訪ねました。「こおりやまゆう」に登場するのは4度目になります。
この春、養蜂を始めて35年目を迎える正直さん。一昨年の9月に息子さんの清孝さんが一緒に養蜂の仕事をするようになり忙しい日々を送っています。
「息子はこの一年間でだいぶ、仕事を覚えました。自分の方は巣箱を移動するなど力仕事は前よりも楽しているかな」
蜜が集まっている継箱はズッシリと重く、2時間かかるところを1時間で終えることができると明るく話します。
小さい頃から自分が出来る手伝いをしてくれていたという優しく真面目な清孝さん。息子さんと仕事が出来ることは正直さんにとって何よりの希望です。
大切な蜜源、アカシアの木が減ってきている現状
29歳でミツバチに興味を持ち養蜂を始めた正直さんは、ミツバチの生態はまだまだ分からないことばかり、奥の深い未知の世界だと話します。
ミツバチの天敵はスズメバチですが、ツバメにも気を抜けないといいます。
「6月になるとツバメが急降下してミツバチを襲っていく。手の施しようもなく、かなりの速さで迫るのを見ていることしかできません」
蜜源のアカシアの木が、区画整理などで伐採されていることも頭を悩ますところです。
「少し離れている土地の地主さんとの交渉など蜜源の確保に力を入れている現状です」
正直さんの作るハチミツは、主にサクラやアカシアの純度100%のもの。今後の蜜源の減少は気がかりなことだと話します。
30年来のお客さまも多く、正直さんのハチミツは貴重な人気商品。直売所で月1回から2回の対面販売も行っています。
「カリンをハチミツに漬けておいたものを水で割って飲むといいですよ。風邪で咳き込んだ時などすぐに止まります。ハチミツは家庭療法にもお役に立ちます」