もっと知りたい郡山の農業
農業 村上光義さん
目指すのは自給自足。自分で作るものは間違いない。
キュウリの花の香りを知っていますか?
郡山市下白岩町の村上光義さんは、奥さまと二人で農業を営んでいます。
村上さんが、こおりやまゆうに登場するのは2度目。前回伺ったのは1月でハウスの土を休ませている時期でした。
300坪の広いハウスの中に入るとミニトマトが枝々で鈴なりに実っています。赤く熟しているもの、まだ青いもの、それらが一本の枝で息づいている。まさしく生命の営みに出会ったようでした。
ミニトマトの隣の棟にはキュウリがなっています。黄色い花が咲いてその先に実になりたてのかわいいキュウリが息づいています。
「キュウリの花の匂いを嗅いだことはありますか?なんともいえない清楚でいい香りですよ」
村上さんは穏やかな目を花に向けながら話します。
余裕は野菜作りに出ます
「毎年、同じく作っても同じものはできない。お天道様次第でガラリと変わる。そこが面白いところだね」
自然には逆らえない。雨風が吹けばその都度、天候に合わせて対策をとります。
今年は暑くなるのが早く6月、7月と晴れが続きました。暑いとしぼんでしまうトマトにはカーテンを半分しめることで守りました。
無我夢中だった時代が過ぎ、村上さんは気が楽になったといいます。
「若い頃は子育てや家を建てたりと、農業で暮らしを支えていくことは大変でした。頑張ろうとすると力が入り過ぎ、失敗するんですね。肥料や水を多くやり過ぎて病気がでて、どうしようもなくなった事もあります」
余裕は野菜作りに出るといいます。今は、ただ作るだけではなく美味しく育てるためにはどうすればいいかを考えるのが楽しいと話します。
「これからは自給自足が理想です。いろんなものを作っていきたい。自分で作るものは間違いないと思っています」