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海老根凍みどうふ製造 熊田繁さん
の夜の寒さの中で、いい凍みどうふが出来ます。
凍みどうふ作りはお天気次第です
農業を営む熊田繁さんは、郡山市中田町の海老根地区で冬の間、凍みどうふ作りに励みます。
熊田さんは、凍みどうふの製造期間を12月15日から翌年の3月10日までと決めています。奥さまの芳子さんと二人だけで作っているので数は限られます。
以前はスーパーなどに出していましたが、今はお客さまが直接買いに来られます。年末年始は問い合わせも多く、生産が間に合わない時もあります。
凍みどうふ作りは手間がかかり、朝早くから分刻みの作業が待っています。一度、凍らせたとうふを藁で編みあげ、外で干します。
「干し上がるのはお天気次第です。天気が良くない日が続くとせっかく来てくれたお客さんにお売りすることができない時もあり心苦しいですね」
固くなく柔らかくなく
「今日はいいと思っても明日は思うようにいかないこともあります。大きくなく小さくなく、固くなく柔らかくなく。きめの細かい仕上がりを心がけています」
海老根地区は、とうふ組合を有する凍みどうふの産地です。最盛期には30軒あったとうふ屋が今は8軒ほどに減りました。
「高齢化が原因ですね。私は2代目ですが自分たちもあと何年位できるか、健康次第ですね。町のとうふ屋さんがあるように、町の凍みどうふ屋さんとして出来るだけ長く作り続けてみなさんに食べてもらいたいです」
朝早くからお二人で仕事をする熊田さん夫婦。黙々とそれぞれの作業をしますが、話さなくてもお互いの仕事の出来不出来を感じ、それを補いながら良いものを作ろうと力を合わせていきます。
「とうふをひとつひとつ編んでいくのが一番手間のかかる作業です。主人は、編むのが丁寧でとても上手です」
と芳子さん。おすすめの食べ方は、炒めもの。凍みどうふを水でもどして三角形に切り、白菜や豚肉と炒めます。簡単で美味しいですよ、と教えてくださいました