もっと知りたい郡山の農業
野菜・加工品生産 増戸法子さん
材料を惜しまないで美味しいものを作りたい。
種を播いて育っていくのを見るのは楽しい
郡山市逢瀬町の増戸法子さんは、ご主人と二人で農業を営んでいます。
法子さんは、餅、おこわ、三五八などの加工品や季節の旬の野菜を直売所に出荷しています。
法子さんが農業をやるようになったのは約20年前、勤めていた縫製会社を退職されてからでした。
その数年前にご主人も会社を退職され、ご両親と米を作っていましたが国の減反政策があり、ハウスを2棟たて、トマト栽培を始めました。当時は土作りが思うようにならず苦労をしたといいます。
「土地を生かして、野菜の種を播いて育っていくのを見るのは楽しいです。収入面ではなかなか大変だけれどそれ以外は特に大変だとは思わないですね」
法子さんは人を包みこむような笑顔でそう話します。
お客さんに喜んでもらえるのを励みに
増戸さんは当初、自宅の前に看板を出して野菜を販売していましたが、間もなく逢瀬地区の仲間と直売所を立ち上げました。
「その頃の農家の女性たちは直接、収入を得ることが少なかったのです。参加した女性たちは、それぞれ自分の口座を持ち、収入を得ることができるようになったのは大きな励みだったと思います」
法子さんは加工品にも力を入れており、曜日を決めて直売所に出しています。毎週日曜日に開かれる朝市では、待っているお客さまもたくさんいます。
「おこわや餅は前日の夜から準備をします。朝が早いので今の季節はいいですが、冬場はつらいですね。喜んでもらえるのがなによりの励みです」
法子さんが作るキュウリの三五八漬けは、自分の畑のキュウリを使っているのはもちろん、麹から手作りした三五八で漬けます。三五八漬けに使う米はとびきりのもち米。それでないと美味しいものはできないといいます。
「これからの夢はドライ野菜を作ること。ドライトマトやイチジクを作ってみたいです。材料を惜しまないで美味しいものを作ってお客さんに提供したいですね」