郡山の農業

廣瀬養鯉場 廣瀬剛さん

廣瀬養鯉場
お話を伺った廣瀬剛さん。この日は、朝の4時半から仕事をしていたそうです。

もっと知りたい郡山の農業

廣瀬養鯉場 廣瀬剛さん
廣瀬の鯉を多くの方に食べてもらいたい

採卵から加工まで

「採卵から加工まで」。それが廣瀬養鯉場のスタイルです。
郡山市大槻町美女池上にある廣瀬養鯉場は先代が昭和24年に養殖業を開始し、現在は廣瀬一臣さんが4代目に就任し養殖に携わっています。
弟の廣瀬剛さんは、加工責任者として鯉の持ち味を生かした商品の開発に力を入れています。
「稚魚を購入して育てるという鯉屋さんもありますが、うちでは採卵から加工まで一貫生産をしています。それは、鯉の素性を確かなものにすることが大切だからです」
鯉の品質には絶対の自信を持っているという剛さん。出所のわからない鯉は使えないと話します。

廣瀬養鯉場
おすすめ商品の鯉の旨煮、甘露煮、昆布巻き、鯉くんせい。
この他に、鯉のあらいやお刺身などもおすすめです。

新しい商品への取り組み

郡山の鯉の養殖は、安積疎水から得た水で発展してきました。水はため池を作り、水力発電で栄えた製糸工場から出る蚕のサナギは鯉の餌になりました。
現在は養蚕農家の減少により蚕のサナギの入手が難しくなりました。
「餌は大事です。特に蚕のサナギは、良質の鯉を育てるために不可欠なものです」
あとは自然に近い状態で養殖することで、いい鯉に育つと胸を張ります。
2003年に霞ヶ浦で鯉ヘルペスが発生しました。全国に広がる風評被害に危機感を持ち、剛さんはそのことがきっかけで新しい商品に着手するようになります。
「そこで出来たのが『鯉くんせい』です。製品としての開発に約3年。パッケージを含め商品として完成させるためにさらに2年の時と手間を要しました」
その結果、「鯉くんせい」は第7回ふくしま特産品コンクールの食品部門大賞、県知事賞を受賞しました。

作れるものは試してみよう

今、剛さんの目標は新商品を完成させることです。
試作をしてもほとんどが失敗に終わるという繰り返しの中で分かってくることがあります。
「鯉をよく見ることの大切さに気付きます。切り方、焼き方も鯉をよく触っていると分かってくる」
数々の本を読み、外へ出かけて珍しいものや変わったものを口にしてみる。他の店から取り寄せてみる。ひとつの商品を完成させるために様々なことを試み積み重ねていきます。
「まるで遊んでいるような感覚です。でもそこが大事なこと。『鯉くんせい』もそうして生まれました」

廣瀬養鯉場
福島県の鯉の養殖生産量は全国2位

鯉の旬は冬、寒鯉は美味しいですよ

「鯉の養殖生産量は、市町村別では郡山市は全国一位です。けれど消費量はそれほど高くはないと思っています。それには我々、鯉の生産者にも責任があります。以前は、流通という手段で黙っていても販売することが出来るために地元の人に食べてもらうという努力を怠っていました。これからの希望は鯉の消費量が日本一になることです。そのためには、鯉に馴染みのない人でも食べていただけるものや、鯉が好きな人にはもっと喜んでいただけるものを作っていくことです。鯉は郡山市の名産品でもあります。だからこそ食べていただけるように広めていきたいです」
鯉の旬は冬。寒鯉と言われ一年中で最も美味しい季節です。春になると採卵の準備が始まります。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です