もっと知りたい郡山の農業
農業 伊東フミ子さん
汗をかいて身体を動かすことが一番です
お嫁に来てから畑仕事を覚えました
郡山市片平町の伊東フミ子さんは、ご主人と2人で農業を営んでいます。ご主人は勤めと農業を兼業しており、休日を活用して農作業をする毎日です。
フミ子さんのご実家も農家でしたが、畑仕事はお嫁に来てから覚えたといいます。
農作業はお義父さまとご主人に教わり、子育てをしながら励んできました。
「じいちゃんは、早くに奥さんを亡くしたこともあって1人で何でもやれる人でした。優しいじいちゃんのおかげで農作業を嫌だと思ったことはありませんね」
お話を伺った部屋には、お義父さんやお義母さんの写真が掲げられ、優しいまなざしの人たちが、フミ子さんたちの今を見守ります。
春に向かって
「野菜は露地栽培なので今の時期は、白菜などを畑から採ってきて囲っておきます。この冬の白菜は出来がいいですよ」
明日、直売所に出荷するというみずみずしい白菜はずっしりと重く、見るからに美味しそうです。
あとしばらくすると春に向けての作業が忙しくなります。
「レタスやナス、カボチャ、トマト、それに夕顔も作ります。アスターなどのお盆用の花を咲かせるのも楽しみですね」
若い頃は地区のママさんバレーの選手をしていたというフミ子さん。軽快に家事にいそしみ、農作業で汗をかきながら身体を動かすのが一番だと話してくれました。
「どうぞ食べてみてください」
フミ子さんが、テーブルに出してくれたのは春を告げる茎立ち菜です。
「のらぼう菜の茎立ちです。寒さの中でよく育つんですよ。トウ立ちを折り取って収穫します。まだ短いので私はサッと茹でたら切らずにそのまま食べます」
鮮やかな緑の茎立ち菜は柔らかくて甘みがあり、春の香りがします。嬉しい初物をごちそうさまでした。