もっと知りたい郡山の農業
空ちゃん農園 二瓶泰子さん
楽しんで作れるものを育てていきたい。
始めは家庭菜園を楽しんでいました
「16年ほど前に農地を借りて主人と家庭菜園をしようと思いたち、じゃがいも畑を花畑のようにして、みんなで眺めて楽しみたいと思ったのが始まりでした」
郡山市久留米町の二瓶泰子さんは、ご主人の春男さんと娘さんの奈緒子さん3人で「空ちゃん農園」を営んでいます。
「初めてのじゃがいもの収穫時には感激しました。土を掘ると大小のじゃがいもがたくさんなっている。嬉しくて訪れた人たちに夢中で分けていましたね」
農業の経験のない泰子さんでしたが、その時の嬉しさは心に残り、新たなステージへの糧となります。
「空ちゃん農園」の空ちゃんとは、泰子さんたちの愛犬の名前です。
「家には空ちゃんと海ちゃんの2匹の犬がいます。お客さんに空ちゃんって何なんだろう、と想像してもらい親しんでいただけたらという思いで名付けました」
イタリアの野菜や珍しい作物を作っています
探究心の旺盛な泰子さんはやがてキャベツ作りを始め、フランスのサボイキャベツという品種に出会います。煮込み料理などにして食べるとびっくりするほど美味しく、その感動は次第にその他の西洋野菜へと心を動かしていきます。
「今は、主にイタリアの野菜を多く作っています。限定しているわけではありませんが一番、日本人に合っていると感じます。この作物はどんな花をつけるのだろう、どんな料理がいいだろうとか楽しんで作れるものを育てていきたいですね」
5年前から娘さんが仕事に加わり、知り合いの方にハーブを薦められ出荷するようになりました。
「娘は努力家で仕事が丁寧です。例えばバジルの葉を一枚一枚より分けるのには頭が下がります。私たちも作物のパッケージには特に心を込めています」
一人でも多くの野菜を楽しむ人たちへ、苦痛にならないような出し方、届け方をしたいといいます。
空ちゃん農園の野菜は、郡山市内のレストランやホテルなどでも使われており、料理人からも確かな信頼を得続けています。