もっと知りたい郡山の農業
農業 橋本政吉さん
親子二世代で元気に農業をがんばっています。
農業は楽しい
郡山市阿久津町の橋本政吉さんは、奥さまと息子さん夫婦4人で農業を営んでいます。
秋から冬にかけては、主に大根やネギ、ホウレンソウなど、春から夏はトマトやキュウリ、レタスなど一年を通して野菜を生産している専業農家です。
「農業は楽しいよ。今朝も4時に起きてキュウリを採って直売所に納めてきました」
81歳になる政吉さんは快活に話します。なんとその数1、000本、総量100㎏。腱鞘炎になることもあると笑います。
橋本さんの家は代々農業を営んでおり、政吉さんは5代目、息子の昌久さんは6代目になります。
「今は直売所に納めていますが、自分が小さい頃は、母親がリヤカーで野菜を売っていました。その姿を恥ずかしいと思ったこともありましたね」
そんな昌久さんにお母さんのキエ子さんは優しい笑顔で応えます。
「暑い時や寒い時は大変だったよ。でも自分で歩くと馴染みのお客さんが出来て待っていてくれるのでそれが励みだったね」
働いているのがいい仕事があるのがいい
政吉さんは、直売所のお客さんに喜んでもらえるような野菜を作ることを常に心がけています。
「名前を覚えてもらって野菜を買っていただくので手は抜けないね。有機肥料を多く使い美味しくて身体にいいものを届けたい。うちの朝採りキュウリは柔らかくて旨いよ」
この冬は寒い日が続き農作業ができない日がありました。仕事ができないことは何よりもつらいと昌久さんは言います。震災・原発事故後は、農業が出来なくなるのでないかと心底悩みました。そんな昌久さんを奥さまの久子さんが励ましてくれたと言います。
「大丈夫、なるようになる。自分たちに今できることをやればいい」
女の人の底力を見る思いだったと昌久さんは当時を振り返ります。現在は直売所でも放射性物質の検査が徹底されており、大変だけれどその分、安心できると話してくれました。