もっと知りたい郡山の農業
降矢農園 降矢セツ子さん
農作物は自分の子どもと同じです。
農業は自己表現
郡山市田村町の降矢セツ子さんはご主人の敏朗さんと農園を営んでいます。こおりやまゆうには2度目の登場です。降矢農園では、主にスプラウトの水耕栽培をしています。スプラウトとは発芽野菜のことで栄養価が高く、カイワレダイコン・トウミョウ・ブロッコリーなどがあります。
サンチュや夏イチゴ、ブルーベリー栽培などにも力を入れ、他に杵つき餅、放牧豚の飼育など一見ユニークな農産物を扱っています。
セツ子さんにとって、農業は自分の感性や生き方を形にするための自己表現のようなもの。自分のアンテナに反応することには努力を惜しみません。
農業の大変さを話す農家の方が多くいる中で、農業の楽しさを存分に語ります。
「里の放牧豚」、レストランでいただけます
「農作物は自分の子どもと同じです。大切に育てたその価値をわかってほしい。安ければいいという価格にしばられるのではなく、価値に見合った価格で販売したいです」
農作物の出荷は業務用がメインで、店頭で買うことはできませんが、レストランなどでいただけます。
「里の放牧豚は郡山市内の2件の料理店で扱っていただいております。赤木町のインコントラ・ヒラヤマさんと菜根にあるラ・ギアンダさん。どちらもイタリア料理店です。のびのびと育った放牧豚の美味しさをぜひ味わってくださいね」
若い頃は、自分が男だったら、なんで男に生まれなかったんだろう、と思うことがあったというセツ子さん。ある時から女で良かったと思うようになったといいます。
「女性は、ひとつの作業に対してきめ細やかな心配りが出来ることに気付いたのです」
中学校の文集に「将来は農業をやる」と書いたセツ子さん。悩んだ時もあるけれど、神様は乗り越えられない試練は与えない、という言葉に励まされてこれからもチャレンジして行きたいと前を見据えます。