もっと知りたい郡山の農業
農業 宗像信吉さん
まんべんなく愛情をかけて育てています。
手間を惜しまずにいいものを作る
郡山市中田町の宗像信吉さんは、奥さまの美智子さんとご両親の4人で農業を営んでいます。
宗像さんは、会社勤めをしながら兼業農家をしていました。2年前の3月に退職の予定でしたが、3・11の震災、原発事故の影響で農業をすること自体が困難な状況にありました。会社から農業が大変であれば落ちつくまで2、3年位勤めていてもいいという話があり、宗像さんはその申し出をありがたく受け入れ、今年の3月に晴れて退職されました。
「勤めていた会社は、厳しい国際競争の中で物作りをしています。品質がいい物を手間を惜しまずに作ればやっていけるのです。農業も同じだと思っています」
4月から農業一筋で新たなスタートを切った宗像さんです。
やることをきっちりとやる
作っている農作物は、水稲を始めホウレンソウ・春菊などの葉もの野菜にアスパラガス・夏秋トマト・トウモロコシなど多種にわたります。野菜は鮮度が大事なので朝採りにこだわっています。
「アスパラは晴れの日も雨の日も毎朝、収穫して直売所へ持っていきます。これから夏に向けてトウモロコシは一週間単位で作付けをし、旬の中の旬を届けたい」
宗像さんの農法は、有機肥料をたっぷり使い作物にも食べる人にもやさしいものです。
「作物の放射性物質も正確に測ります。厳しい管理の中でやることをきっちりとやる。全て守れば何も難しい事はない。作物にはまんべんなく愛情を与え育てています。自分たちのペースでツボをビシッと押さえ、天気に一喜一憂しながらも毎日楽しみながらやっています」
宗像さんご夫妻には3人の息子さんがおり、今はそれぞれの職業に就いています。
子どもたちが頑張っている姿を見ると自分も農業を頑張らなけらばと思うという宗像さん。先日、2人目の孫が産まれたばかりだと目を細めながら話してくれました。