あっち、こっち。

本とコーヒー

本とコーヒー趣味は喫茶店で本を読むこと。
遠い日のこと、年上の友人がさらりと口にしたこの言葉に若い私はどんなに心惹かれたことだろう。
まだカフェではない喫茶店の時代だ。
それ以来、普段は忘れているけれど、ふとしたときに思い出す。
うすい百貨店にあるジュンク堂書店の一角にカフェができた。
郡山市亀田に本店がある「富久栄珈琲」の喫茶部門で、今年の春にオープンした。
平日の午後のカフェは、静かでゆっくりと過ごすことができる。
カウンター席のお客さまは一様にコーヒーを飲みながら本を読んでいる。
目を上げれば、書店の本棚が広がり居心地の良い落ち着く場所だ。
今日のコーヒーはモカブレンド。
お伴は湯本香樹実の文庫本、「岸辺の旅」。
まだ読み始めて間もないこの本は、台所で白玉を作る「私」の前に行方不明だった夫がなんと死人として現れ、一緒に白玉を食べる場面から始まる。
コーヒーカップを片手に彷徨うように読み進める。
ポットに入ったコーヒーを飲み終える頃にちょうどひと息。続きはまた後で、この場所で。


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