あっち、こっち。

2013年のあっち、こっち。

人は人に会いにいく

会いにいく窓の外を北風が音をたてて過ぎていきます。
今日は一日くもり空。遠くの山では雪が降っているのでしょうか。時折、冷たい雨のツブが飛んできます。
夜には雪になるだろうか。
数日前、ペコリーノのご主人と奥さまに会いに行きました。
もちろん美味しいピザの時間も楽しみに。
お店はほどよく混んでいて、赤ちゃん連れの家族の斜め向かいの席に座りました。
お兄ちゃんと呼ぶにはまだ小さい男の子もいてお行儀よくテーブルを囲んでいます。
お店の奥さまは、小さなお客さまたちをさり気なく気づかいステキにもてなします。
そのやわらかな眼差しは眺めているだけで心があたたまるようでした。

人は人に会いにいく。

この言葉が心の中に宿ったのはいつの時だろう、ステキな店に出会うたびに思い起こされます。
ステキな店にはステキな人がいる。
そう、人は人に会いにいくのです。

この日のデザートは、旬のリンゴ煮とババロア。
こんなふうにリンゴをお砂糖を少なめにして煮るのもいいなあ。
ほどよい甘さにすっかり満たされたのでした。
12月もとうに半ばを過ぎ、時は新しい年に向かって静かに進みます。
どうぞ2014年もステキな人に出会えますように。

2013/12/24

中村亞都子さんの絵

中村亞都子さんの絵先月、中村亞都子さんの個展を訪れました。
亞都子さんの絵は、幾重にも重なる美しい色使いが印象的です。
生まれ出る生命の息吹のように光に満ちた静かなエネルギーを感じます。手元に連れてきたいものが幾つかありました。
けれどそれらは全て他の方のところへいくことが決まっているもの。ああ、やっぱり。しかたがない。
亞都子さんの生み出すものをみんなが待っているのです。

ひとつの色が次の色をよび、
さらに別の色を重ねる。
一本の線がカタチの輪郭を描き、
次のカタチを導く。
連綿と続く手の動きが描く虚像の集積。
飽くことのない行為が
なぜヒトの歓喜を喚起するのか。
描く不思議を継続したい。

これは亞都子さんの言葉です。
個展会場の一画にいつもご自分の言葉で文章を掲げておられます。
今回は「創作のヒント」と題してありました。
なにを隠そう、私はこの時々の亞都子さんの文章を毎回、秘かに楽しみにしています。

2013/11/29

古道具 吉田商店のふたり

吉田商店のふたり本も家具も古いものが好ましい。
そう感じるようになったのはいつの頃からでしょう。
高校生の時の修学旅行は京都でした。何よりも古本屋さん巡りを楽しみに出かけたものです。
嫁いだ先の家には、古い家具や生活雑貨がありました。
桐のタンスや欅のテーブル、扇風機、掛け軸や測りなどもありました。家を新築して古いものを処分することになり、お願いして木作りの置き台や小さな鏡台などをいただきました。今でも使っているものもあります。
古道具を扱っているお店を訪ねるようになったのは、父母が他界し子どもが手を離れ夫婦二人だけの生活になってからでしょうか。
いつのまにか自分たちの好きなものに囲まれて生活しています。
黒磯の駅前に新しくできた古道具店があります。
若いご夫婦が営むお店で、通りからご主人がせっせと家具の手入れをする姿も見られます。
訪れるたびに巡り合うちいさなもの。いつかは手に入れたいどっしりとした戸棚。
いくつあっても好ましい本立て。丸椅子。
ひとつひとつ見て歩く楽しみはこの上ないしあわせな時間につながります。
この日は、奥さまが作ったというおそろいの白い前掛けで迎えてくださいました。

2013/10/29

うれしい心づかい

コーヒーとミルクティー旅先の喫茶店でのことです。
連れはお店のオリジナルコーヒーを。
わたしはミルクティーを頼みました。
「お待たせたしました、よろしかったら少しだけどうぞ」
お店の方がわたしの前にコーヒーが入ったちいさなカップを置いてニッコリされました。
わたしは普段コーヒーをあまりいただきません。
けれど嫌いというほどでもない。
強いて言うなら味がよくわからないのです。
このお店はコーヒーが美味しいと評判のお店です。
味わってみたい思いもありました。
そんなわたしの気持ちを知ってか知らぬか思いがけない心づかいに胸が高鳴りました。
うれしさいっぱいで飲んだオリジナルコーヒーはとても美味しかったです。

2013/09/30

古い家屋で食べるそば

隆仙坊郡山市清水台にある「隆仙坊」は、木造の古い建物が目をひくおそば屋さんです。
今日はごちそうをという時や気持ちを引き立たせたい時などちょっとした贅沢を味わえる場所で、おそばと一緒にそば田楽や揚げそばがき、そば刺しなどもいただけます。
なかでも揚げそばがきの美味しさには目を見張るものがあり、なめらかな舌触りとほのかなそばの香りが心を満たします。
そばのメニューもここでしかいただけないものばかり。
せいろの他にも冷たいにしんそばや、あわびそばもあり食欲をそそられます。
遠くからたずねてくるお客さまも多いそうです。
いつの日か、そばづくしのコースを食べるのが願いです。

2013/08/30

丘の上、蕎麦屋さんのネコ

ネコ仕事先で、隠れ家のような蕎麦屋さんを見つけたのは去年の春先だったでしょうか。あれから一度だけ訪ねたきりでした。
数日前の日曜日に、美味しい蕎麦が恋しくなり出かけました。
丘の上の高台にあるそのお店は、野趣あふれるという言葉がつい出てきそうな雰囲気に包まれています。
部屋の隅には大きなソファーが置いてあり、そこに白いネコが眠っていました。
初めて訪ねた時にもネコが居たけれど白いネコではなかったような記憶が。。。お店の方にたずねてみました。

もう一匹いますよ。
このネコは震災後に拾ってきたんです。
もうやせ細って、ふらついていました。
それでもどこか気品があっておとなしくて、可愛がられて育てられていたんだろうなって感じましたね。
遠くに避難した方が置いていったのかもしれない。
後ろ髪を引かれる思いだったろうなって胸が痛みます。
もしそうならばせめて元気でいることを知らせてあげたいですね。
やさしい気質なんでしょうね、前からいるネコやイヌとも仲良しなんですよ。

目を細めて奥さまがそう話してくださいました。
ものしずかで清楚なネコさん、今度また会えたら名前を教えてね。

ご夫婦お二人で営むこのお店の名前は「石の花」といい、郡山市西田町にあります。
車を走らせ、こんな所にお店があるのかなと少し不安になる頃、集落に出ると道しるべのような看板が数カ所に置かれ、案内してくれますよ。

2013/07/31

なんだか美しい

WHITE NOTE那須高原の生活道具店「WHITE NOTE」へ行ってきました。
駐車場への小道は緑に囲まれて初夏の風が気持ちのいい日でした。
美しい白い建物と窓からもれるほのかな明かりに誘われ店内へ。
ドアの前の広いデッキが印象的でした。
清潔で落ちついた空間にゆったりとした音楽が流れています。
器、グラス、木のスプーン。布バック、カゴ、文具。
靴下やシャツ、ワンピース、帽子。
石けんやローソクなど好ましいものたちがそれぞれの自分の場所で静かにお客さまを待っているように思えました。
「WHITE NOTE」は2013年3月27日にオープン、今日でちょうど3ヶ月になります。
「僕らが提案する物は、生活する上で決して主役にはなれない脇役たちです。でも実は、その脇役たちが日々の生活をそっと支え、より奥行きを与えているんだと思います」
毎日じっくりと付き合っていけるような生活道具をお客さまに提案していきたいと若いオーナー夫妻は語ります。
窓の向こうには緑の木立が広がります。
木漏れ日が道具たちをやさしく包み、静かな力強ささえ感じられる美しい空間です。

2013/06/27

羊毛とおはなライブ

羊毛とおはなライブ5月18日土曜日、SHOZO音楽室で行われた「羊毛とおはな」のライブに行ってきました。
何年か前に当時、音楽をやっていた息子から
「羊毛とおはなの歌、すごくいいから一度聞いてみて」
とすすめられました。けれど機会がなく聞くこともないままでした。
連休最後の日、黒磯の町を訪れその時にSHOZO音楽室でライブが行われることを知りました。
「羊毛とおはな」は、おはなこと千葉はなさん(ボーカル)と羊毛こと市川和則さん(ギター)によるアコースティックディオ。今年で結成して10年になります。
はなさんは、ライブ告知のフライヤーの中で
「思えば、この10年はひたすら前だけを見て歩いて来たように思う。何故か今年に入ってから懐かしい人に再会する機会が多く、考えさせられています。あのときあの人に言いたかったのに言えなかった言葉。後悔すら心の奥に閉じ込めて、今日まで来ました。今年はもう一度振り返りひとつひとつを拾い歩く年にしたい、気持ちを伝えていきたい」
と書いています。
その言葉に心を打たれ、あらためて二人の音楽に触れてみたいと思いました。
ずっと心のすみにあった二人の歌を初めて聞く、それもライブで息づかいを間近に感じながら。
はなさんは、小花模様のシンプルなワンピースに身を包みチャーミングな笑顔で現われました。
羊毛さんはウェーブのかかったロングヘアーを真ん中で分け、ギターを抱えこむように弾くのが印象的でした。
二人の音楽は想像を遥かに超えたものでした。
一曲目が印象に残っています。

駅に向かうまでの 道を変えるだけで
まるで嘘のような 出会いがあるんだよ

という詞ではじまる「ホワイト」という歌。この歌は羊毛さんの作詞作曲です。
遠くまで届くだろう透き通る声をぐっと押さえて歌うはなさんから目を離せませんでした。

私の隣には若い女性が座っていました。おそらく一人で来たのだろうその人から、はなさんの一つ一つの言葉に静かにうなずきながら聴き入っているのが伝わってきました。
お客さんは100人は居ただろうSHOZO音楽室、2時間のライブ。
心の中に静かな勇気が生まれ出るのを感じたひとときでした。

2013/05/24

アフタヌーンティーのティーポット

ティーポットうすいデパートの2階にあるアフタヌーンティー。時々ランチをいただきに行きます。
広い店内のほぼ中央に大きなテーブルがあり、そのはじっこの席から2つ目あたりがお気に入りです。
テーブルの上には季節の花がいつも素敵に置かれています。
花のずっと向こうには厨房の様子がちらりと見えます。
思い思いのバンダナをくるりと巻いた女の子たちの頭がくるくると動きます。
そのきびきびとした動作を眺めるのが実は楽しみの一つ。
お料理を待つ間いつもの席から見える彼女たちのまるで映画のワンシーンのような風景に見とれます。
さあ、お茶が運ばれてきましたよ。
こちらの紅茶はポットサービスです。
まるいティーポットにたっぷりのお茶。なんとポットの下にはティーカップが。
ポットとカップがセットになっているのですね。
一杯目のお茶はお店の方が注いで下さいます。
それは思わず「ありがとう」と言葉が出てしまうような仕草で。
丁寧に立ち振る舞うお店の方の笑顔がとても自然で心があたたまります。
お店の素敵さは、人がかもし出す雰囲気そのものなのですね。

2013/04/25

ペコリーノの花

ペコリーノ石釜で焼くピザが美味しい店、ペコリーノ。
店内には、そこここに植物が息づいています。
春先の光りを受けて小分された小さな生きものたちが静かに並んでいました。
日射しがあったかいなあ。
きもちがいいね、なんだねむくなったわ。
そんな声が聴こえてきそうな窓辺です。
奥さまが庭で育てている花たちもさり気なく飾られて、つい見とれてしまいます。
「今年もクリスマスローズがたくさん咲きました。きれいに咲くと嬉しいですね」
笑顔で話すご主人の側で奥さまがニコニコされています。
壁にかけてある一輪ざしの花器には訪れるたびに心のこもった花が飾られています。
何の花だったろう、ある時しおれかけた花びらのままそっと置かれているのが目にとまりました。
何気なく見ていたら奥さまがこんなふうに話されました。
「ごめんなさいね。終わりかけた花をさしておいて。でも私は朽ちていく様子も見ていたい。しおれかかった花をすぐに捨ててしまうのはあまりにかわいそう。花は生きものです。最後まで見届けてやりたい」
今でも心に残っている言葉です。

2013/03/26

SHOZO音楽室の風景

SHOZO音楽室黒磯CAFE SHOZOの隣に音楽室があります。
建物の入り口には、座りたくなるような椅子が二つ。
靴磨きのコーナーも用意されています。これは驚きです。
どこのショップでも靴磨きのブラシなどを置いてあるのは見たことがない。知る限りですが。
喫煙する場所も居心地が良さそうで、タバコを吸わない人もくつろいでいるのを見かけます。
歩いていて気軽に休むところがあるのは嬉しいことです。
そんな場所を用意してくれるお店の方の思いにあたたかい心持ちになります。
さて、建物の階段を上がるとそこが音楽室です。
赤や青の椅子が同じ方向で思い思いの場所に置かれているのが目に入りました。
なんて素敵な風景でしょう。
ここで時々ライブが行われます。なんと100人は入れるとのこと。
この空間に集うアーチストと観客の姿を想像するだけで胸が高鳴ります。
ライブハウスではなく音楽室と名付けたオーナーのセンスに心打たれます。

2013/02/14

仲よく、楽しく、元気よく。

仲よく、楽しく、元気よく。無事に2013年を迎えることができました。
新年おめでとうございます。
これから一年、どんな出会いがあるでしょう。
本年もよろしくお願いいたします。

2013/01/10


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