あっち、こっち。

2010年のあっち、こっち。

「寧々や」にて

寧々や会津若松市の七日町にアンティーク古道具のお店「寧々や」があります。昔の商家を思わせる風情のあるお店です。
店主の大関さんが趣味で集めたものを置くようになったのがお店を始めるきっかけだそうです。
古い木造りの本立てや本棚、机、テーブル、椅子など昔の生活を思い起こさせるようなものがそこここに置いてあり、お店に入るとホッと心が落ちつきます。
会津にある古民家から使わなくなったものや蔵の中から出てきたものを譲り受け、それぞれにリメイクしたものも置かれています。
会津の文化を物語る漆器やお盆、器、小物などもあり手にとると古い物が持つぬくもりが伝わってきます。
昭和何年頃のものでしょうか。グラスや器、電燈などの飾り物が目にとまりました。
「子どもの頃を思い出しますね。特に昭和の時代のものはどれもなつかしいですね」
ひとつひとつ手にとり、大関さんと昔話をしながら幸せな時間を過ごしてきました。
窓から差し込む夕暮れの光を受けながら古いものたちが佇む様は美しく心が解き放たれる思いでした。

2010/12/09

森の中のギャラリー

マウンテンのスツールオーダーメイドで家具を制作している「Mountain(マウンテン)」は那須高原の森の中にあります。
工房と隣合わせのギャラリーでは、ちょうど冬の展示会を開催中でした。
木造りの扉を開けると、こじんまりとした空間に椅子やテーブル、キャビネット、机などが思い思いに置かれています。
その様子は、作り手の思いから生まれ出たものたちに生命が宿り、どれもが自分の存在に誇りを持ってそこにいるかのようでした。
とりわけ椅子たちに心を動かされました。背もたれのあるもの、スツール、踏み台のようなもの。ひとつひとつにそれぞれの座り心地があり好ましいものばかりです。
木の持ち味を生かしたシンプルで丁寧な作りが印象的でした。
ヒョイと手軽に持ち運びのできるスツールが目にとまりました。窓辺の日溜まりの中に置いたり、キッチンのストーブの前に持っていったり。靴下を履くときにも側にあると安心だなあ。
木の香りが漂う居心地のいい空間で、あれこれ思いをめぐらすのは心躍る楽しいことでした。

2010/11/19

あっ、行かないで。

行かないで。千葉県の佐原へ行ってきました。
小春日和の休日に、家具のオーダーメイドのギャラリ−を訪ねました。
那須に工房を構える「Mountain」は、森の中にありました。
葉を落とし始めた木立の中で車を止めました。地面を見渡せば足もとから遠くかなたまで枯れ葉でおおわれています。
まるで森の住人たちがせっせと敷き詰めたような一面、見事な葉の大地です。立ち並ぶ木々と大地に囲まれ、いつしか大きくあたたかいものを身体に感じていました。
森に包まれる、森に抱かれる。初めての体感でした。
ギャラリーに足を向けたときに、建物の奥の方で小さな男の子が遊んでいました。木のおもちゃのようなものを抱え、無心に動き回る男の子は森の中に住む小さな生き物のように見えました。
声をかけようとしたら、すいっと家の中に入ってしまいました。
あっ、行かないで。
声をかけたらもう一度、姿を見せてくれるかな。
そんなことを思いながら、ギャラリーの扉を開けました。つづく。

2010/11/19

カフェしえと

しえと千葉県の佐原へ行ってきました。
風情のある古い町並みが続く佐原は、小江戸と呼ばれています。
川越よりも小さくのどかで、行き交う人はそう多くはないけれど活気があり、散策するには気持ちのいい所です。
市内にはゆるやかに蛇行した川が流れていて、両岸には柳の木が立ち並び、ところどころに川へ降りる低い階段があります。
その日、佐原に着いたのは夕方の5時を過ぎていて、あたりは薄暗くなっていました。
川沿いに点々と灯る石灯籠が夕暮れの道をやさしく照らします。
川面に停泊している渡し船を見つけました。流れる川の船の上から見上げる景色はどんなだろう。いろいろと思い巡らしながら歩きました。
さてさて、佐原を訪れたのは二度目です。
初めて来たときに、心に残るカフェを見つけました。
「カフェしえと」不思議な名前のお店です。
店内から中庭が見渡せる古い重厚な作りで、「お屋敷」という言葉がぴったりの建物です。
その中庭には小さな砂利が敷いてあり、歩くたびに砂利の中に身体が沈みこんでいくようです。ゆっくり歩いていると足裏に気持ちのいい刺激が走り、いつのまにか無心になっていく自分に気づきます。
「カフェしえと」では、ラベンダーほうじ茶をいただきました。
お店に置いてある青い表紙の本を読みながら、夕暮れどきのお茶の時間を過ごしてきました。

2010/10/29

謎の喫茶店

ノラネコ、ブンちゃんある日の午後、用事があって出かけた街角に一件の喫茶店がありました。
「珈琲」と書かれた古い木の看板は力強く趣があり、思わず立ち止まって見入っていました。するとお店の方らしい女の人が低姿勢でカメラを構えながらネコを追いかけています。
私もちょうどカメラを片手に歩いていたので、声をかけてみました。
「こんにちは、私もネコを撮っていいですか?」
するとその女の人は、張りのある低い声で「いいですよ、逃げると思いますがね」と言ってフフッと笑いました。
ネコは2匹いて、1匹はノラでもう1匹は飼いネコらしい。
逃げるノラネコをブンちゃん、ブンちゃんと声をかけながら追いかける女の人は、喫茶店のオーナーさんでした。
お店の回りには謎めいた古いものが山のようにあり、まるで古道具屋さんの庭のようです。蚊取り線香の箱がいくつか重ねて置いてあるのが印象的でした。お店の出窓にはトランペットが置かれ、ジャズのレコードジャケットが飾られていました。
何よりもオーナーさんの謎めいた美しい顔立ちと落ちついた低めの声が心に残っています。
ちょっと不思議な雰囲気のお店です。
今度行ったら、どこにもなかったりして。
あの日だけのスペシャルな時間と空間だったりして。
そんなことを思わせるミステリアスでステキな午後のひとときでした。

2010/09/07

桐子モダンギャラリー

桐子モダンギャラリー新潟県加茂市にある(株)イシモクのギャラリーを訪ねました。
今回で2度目の訪問です。
イシモクは、「伝える、守る、繋げる」をキーワードに桐の建材からオリジナル家具、伝統工芸の桐ダンスまで幅広く作っているお店です。
ドアを開けると目の前に広くて気持ちのいい空間が広がります。
ティッシュボックスやテープカッター、小箱など桐で作られた数々の好ましいものたちが気持ちよく置かれています。
奥の広々としたスペースに木馬があるのを見つけました。
その回りには積み木やパズルなどのさまざまなおもちゃがさり気なく置かれ、小さなお子さんが自由に遊べる空間になっています。
どれも桐で出来ているので手に取ると軽くて優しい木肌の感触が伝わってくるのでした。
ギャラリーにはカフェが併設されています。
おすすめは、今の季節なら枝豆やトマトのシャーベット。なんとおかゆのシャーベットまであります。
この日は、美味しそうないちじくがボールに山のように盛られ、これからいちじくのシャーベット作りに取りかかるとのことでした。
桐の椅子とテーブルでちょっと一休み。
ふと見るとテーブルの下に大きな箱があり、なんとそこに直径2センチほどの桐で出来た小さな丸いボールがたくさん入っています。椅子に腰を掛け、靴を脱いで足を入れられるようになっているのです。
これはスゴイ、スゴイゾ!両足でボールをかきまぜたりして楽しいったらありません。
桐のちょうどいい固さの感触もたまりませんゾ。
子どもだったら、身体ごと入れてみたいと思うだろうなあ。
回りに誰も居なかったら自分もちょっと入ってみたい、とゾクゾクします。

2010/09/27

リボンのパスタ

パスタわたしは、パスタをうまく食べられません。
フォークとスプーンを上手に使って食べている人を見ると尊敬さえします。お箸が用意されていると安心します。
ああ、お箸を使ってもいいんだな、と急に元気になりモリモリといただけます。
先日、「カフェペスカ」に行ってきました。若いご主人と奥さまのお二人で営むイタリアンレストランです。
黒板に今日のおすすめがいくつか書いてあります。その中で見なれない名前のパスタがありました。
奥さまに訊ねるとチョウチョのようなリボンのようなパスタらしい。コレコレコレダッと思いましたよ、わたしは。
アスパラやスナップエンドウ、トマトなどの野菜が入ったクリームソース味のパスタです。
塩味もやさしくクリームの旨味もほどよくて、今の季節にはピッタリでした。
リボンのようなパスタをうっとり眺めながらマイペースでゆっくりと食べられるのが何よりも嬉しい。
美味しく楽しい幸せなひとときでした。
パスタの名前がなかなか覚えられないわたしは、秘かに「リボンのパスタ」と呼んでます。

2010/08/25

金継ぎの器、生まれ変わるものたち。

金継ぎ「珈琲さらぬま」でランチタイムを過ごしてきました。
火曜日から金曜日、毎日10食限定のランチは、オーナーの横田さんの手作りです。
お昼どきの店内は、まるでお母さんがご飯の支度をしているようないい匂いがします。
ひとつひとつゆっくりと味わい、食後の珈琲を飲みながら店内をながめていると、金継ぎが施された一枚のお皿が飾ってあるのを見つけました。そこには、女の子が描かれていました。ひび割れた模様が女の子のおさげ髪のようにセンスよくデザインされていて楽しい絵皿です。
思わず、ああいいなあ、と声に出していました。
すると横田さんが隣の部屋からいくつかの器を抱えてきました。
「これは全部、金継ぎをしたものです。みんな古いものですが、こうして金を入れていくとまた違った味わいが出ていい感じになるんですよ」
ある先生から手ほどきを受けながら、全部ご自分で金継ぎをしたことを話してくれました。
欠けたところ、ヒビが入った部分にそれぞれ金を施され生まれ変わった器たち。
ひとつひとつ手にとってながめていると時間が経つのを忘れてしまうのでした。

2010/07/20

鮨好きもいろいろ

鮨好き知り合いにお鮨の好きな人がいます。
その人は、なんと握り鮨をたのむとまず鮨ネタをひとつひとつ取っていくのです。ネタのない握りだけがズラリと並び、そのわきに鮨ネタが所在なげに置かれていきます。
ちょっと奇妙な光景に目を見張り、何故わざわざそんなふうにして食べるのかを聞いたことがありました。
自分は、酢めしは酢めしのままで食べたいんだということです。
それならば、ちらし鮨を頼めばいいのではないか?
そう問いかけるとこう答えました。
「ちらし鮨だと醤油をかけると酢めしがパラパラとこぼれちゃうんだなあ。なによりも口に入れるとちょうどいい大きさに握ってあるこの感じがいいんだなあ」
そして、うれしそうな顔でポイポイと酢めしを口の中にほおりこみモグモグと食べ終えたあと、おもむろにエビ、つづいてマグロをパクリと食べたのでした。
へー、そうかあ。世の中にはいろんな食べ方をする人がいるんだなあと思ったものです。

2010/07/20

おいしい漬け物のある店

旅先で歩き疲れてくると漬け物とお茶が欲しくなります。
新潟県の阿賀野市で、お寿司屋さんに入りました。
寒い冬の日でした。カウンターと小上がり席があるこじんまりとしたお店です。ご主人と奥さんのお二人が笑顔で迎えてくれました。熱いおしぼりで、かじかむ手をあたためていると奥さんが「どうぞお召し上がりください」とのっぺい汁を出してくれました。
のっぺい汁は、里芋やにんじん、ごぼう、大根などの根菜類とこんにゃくなどをだし汁で煮る新潟の郷土料理です。
薄味で野菜の旨味がほどよく出ていて、汁ものだけれど煮物のように常温でいただくのっぺい汁は、本当においしい。
ご主人がお寿司を握っている間に奥さんは、漬け物も出してくれました。
見るからに旨そうな白菜とたくわんです。
「わあ、うれしい」思わず声が出てしまいました。
まるで私の胸の内をわかってくれているようなタイミングです。抜群の漬け具合の白菜とたくわんは、奥さんの手作りだということでした。
手作りの漬け物を出すお店は、料理もうまい、ということが自分の中でのひとつのささやかな基準でもあります。

2010/07/07

レモンスカッシュ昔ばなし

さらぬまのレモンスカッシュその昔、レモンスカッシュは値段も高くちょっとお洒落な飲み物でした。
若いカップルのデイト代は、男性が払うのが当たり前の時代でした。喫茶店に入り、女性が何を頼むかがちょっとドキドキの男性の胸の内です。珈琲、紅茶、ミルクなら一安心。
「レモンスカッシュがいいわ」などとニッコリする彼女に何くわぬ顔でうなずくものの内心はおだやかではない彼。
うーむ、この娘は贅沢志向なのか…、などと少しばかり気持ちが引き気味になったとかならないとか。
レスカを注文する女子には用心せよ、女子も何を頼むかには心するべし、などの文章を雑誌で読んだこともありました。ちなみにレスカはレモンスカッシュのことです。
今は、デイト代もカップルによっていろいろです。男性が払うのが当たり前という時代ではなくなりました。レモンスカッシュを出すお店も少なくなりました。
数日前に、「カフェさらぬま」を訪ねました。
小さなアルバムのようなメニューをめくると、レモンスカッシュがあり迷わず頼みました。
蒸し暑い梅雨どきに、レモンの香りと酸味がソーダ水に溶けこみ心地よく身体をリセットしてくれるようでした。

2010/06/30

「赤とんぼ」の美味しいもの、その2

赤とんぼ、その2「赤とんぼ」は、駅前大通り沿いにあります。
ドアを開けると白いコックさんの帽子がお似合いのご主人と笑顔がステキな奥さまが迎えてくれます。
サラダの美味しいお店で評判ですが、中でも「きゅうりサラダ」がおすすめです。
赤とんぼの自家製ドレッシングは、ほどよい酸味でまろやかな味が人気です。きゅうりサラダは、中華風のドレッシングでいただきます。タマネギのスライスはドレッシングに漬込んであるのでしょうか。味がよくしみ込んでいて美味しい。きゅうりはスティック状の乱切りでそれはそれは見事に盛り込まれています。
サラダはそれぞれに単品とミニがありますが、ミニでも充分に満足できます。
熱々のグラタンを口にしながら、ポリポリシャクシャクときゅうりをいただく幸せ。
延々とこの時が続けばいい、と食べるたびに秘かに思います。

2010/06/23

「赤とんぼ」のこと

赤とんぼのグラタン初めてグラタンを食べたのは、19歳の冬でした。
「サラダの美味しい店があるんですよ」と年下の友人に連れていってもらったのは、「赤とんぼ」という洋食屋さんでした。
当時、赤とんぼは駅前アーケード街にありました。夜の駅前アーケード街は、若い私たちにはドキドキの未知の世界。
週末になるとフットワークも軽くよく出かけていきました。
「赤とんぼ」は、サラダのお店として特に女性に人気だったと思います。赤いタータンチェックのテーブルクロスと柔らかな影を落とす灯が印象的なお店でした。
洋食は毎日の食事であまり口にしない当時の私にとって、初めて食べたグラタンは衝撃でした。
この世にこんなに美味しい料理があるんだと思いました。
アツアツのグラタンを、フォークでひとくちひとくちフーフーしていただきます。サラダでしか食べたことがなかったマカロニのなんて美味しいこと。表面にトロリとかかっているのがホワイトソースなるもので、 グラタンはこのソースが決めてであることを友人から教えてもらいました。
器にこびりついているおこげを丁寧にとりながら、ここが一番うまいんだよねえ、としあわせそうに笑った友人の顔を覚えています。
あれから30年以上たちますが、今でもグラタンは赤とんぼ、と決めています。
今は、おこげがつきにくい器のようで、するりときれいに食べてしまえるのが残念といえばちょっこし(!)残念です。

2010/06/15

黒磯タミゼ、その3

タミゼ、その3東京の恵比寿にある「アンティークス タミゼ」は、入り口のドアの呼び鈴を押して開けてもらいます。
ドアが開くまでの短い時間は、未知の空間に入っていくような不思議な緊張感に包まれてドキドキします。入ってすぐ左側に工作部屋のような雰囲気の空間があり、店主の吉田さんが何やら手を動かしていました。
音楽が静かに流れる店内には、吉田さんがヨーロッパなどを歩いて連れてきた古いものたちが、ひっそりとたたずんでいました。
小さなスプーン、ガラスのコップ、瓶、陶器、カゴや椅子、木箱、置き台、ランプ。
これは何の道具なのだろう、と思わせるものたち。自分の部屋にこの椅子を置いたらいいだろうな、などとひとつひとつのものに想いを巡らしながら見ていくと心がほんわりと豊かになっていくようです。
黒磯タミゼとは、また違った空気が流れているのでした。
黒磯タミゼは毎週、月曜日と火曜日の2日間の営業です。
カレンダーを眺めて、月曜日か火曜日が休みの日に思いをはせるのもいいものです。

2010/06/04

黒磯タミゼ、その2

タミゼ、その2次に高橋みどりさんのところを訪れたのは、お正月が過ぎてまもなくでした。
みどりさん居るかなあ、とドキドキしながらドアを開けると入り口から少し離れたところでお客さまと話をしていました。
私に気がつくと「あけましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします」と笑顔で迎えてくれました。
お店に入ると赤ちゃんを連れた若い夫婦が外国の雑誌を手にとり見入っていました。
変わらない空間と静かに流れる音楽がゆっくりと心をリセットしていきます。
再び訪れられたことに感謝をしながら本や陶器をながめていると、かたわらでみどりさんが、パーフェクションに火を入れようとしていました。
「このストーブはずいぶんと古いものなんですよ。やっぱり芯を換えないとダメかなあ」
なかなか点火しないパーフェクションに四苦八苦しながら、お客さまに話しかけるみどりさん。
側にいた老紳士が「パーフェクションはいいですよね。私の家にもあるんですよ」とうれしそうに応えていました。一緒にいた奥さまもにこやかに頷きながら言葉を交わしていきます。
ゆったりと流れる時間の中、みどりさんとお客さまとの会話が心地よく耳に入ってくるのでした。
深く穏やかな眼差しでお客さまの言葉をていねいに受けとめて、自分の思いをきちんと伝えるみどりさんはステキでカッコイイ女性だなあ。
火がともり、あたたかくなったパーフェクションに手をかざしながら、あれこれ話をしているとみどりさんのやさしさ、潔ぎよさがシンシンと伝わってくるのでした。つづく。

2010/05/25

黒磯タミゼの明かり

タミゼの明かり「黒磯タミゼ」は、東京・恵比寿で「アンティークタミゼ」を営む吉田昌太郎さんが、妻であるスタイリスト高橋みどりさんと開いたギャラリーショップです。
「黒磯タミゼ」をはじめて訪れたのは、去年の冬でした。
古い倉庫を改修したという建物は、道路沿いにありました。
車で行き来すれば、うっかり見逃してしまいそうな古びた木造平屋の建物です。
お店の入り口を探してウロウロしていると、思わぬ方からカシャリとドアの開く音が聞こえ、こちらからどうぞと明るい顔がのぞきました。雑誌に掲載されている気さくな印象そのままの高橋みどりさんがそこにいました。
お店に入ると天井の高い豊かな空間が目の前に広がり、静かに流れるバッハの曲が迎えてくれました。
使いこまれた木のテーブルや椅子、棚がさりげなくそこここにあり、セレクトされた本や布、シンプルで趣のある陶器などが置かれています。
目をうばわれたのは、大小さまざまなローソクの明かりでした。
ゆらゆら揺れ動く炎を見ながら、みどりさんとあれこれ話に花が咲き、しあわせな時間を過ごしました。
つづく。

2010/05/12


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